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漫画感想 『魔法使いの嫁 (5)』 ヤマザキ コレ(著)

Comic Review

書籍情報

作品名:魔法使いの嫁
巻数:5巻
著者:ヤマザキコレ
出版社:BLADE COMICS
発売日:2016/3/10

 

暫くの永訣

リャナン・シー(詩人の恋人と呼ばれる妖精)自身、人間を愛する=男の命を食べる代わりに詩や小説の才能を与えるという自分たちの生き方を分かっているからこそジョエルをアレと物の様に呼びながら必死になって否定しています。命を食べない=愛していないという公式を成り立たせないと自分の存在そのものを否定してしまいますからね。

ただずっと傍にいたいと思うのは人間側からすると愛しているという感情以外の何物でもないように感じますが、それを認める訳にはいかないから苦しくて仕方がない。チセが随分無理をしてまで、ジョエルがリャナン・シーが見えるように妖精の塗り薬(瞼の祝福)を作ったのもその苦しさの一端が伝わったからだと思います。

ジョエルは自分自身の残された寿命を穏やかに受け入れています。けれどバラの庭でたった一度、それもほんの一瞬だけ出会った(本当は見えるはずがない)リャナン・シーにもう一度会えたらという彼女への思慕や独りで逝くこと(孤独な終わり)への恐れも感じていて、それはどうやってもかなわないこととそれすらも受け止めています。陳腐な表現で申し訳ないのですが、ジョエルが本当に素敵

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リャナン・シーが傍にいる(愛している)=命を少しずつ奪われ続けるという理には逆らえるわけもなく、ジョエルの命はついに散ってしまいます。けれどジョエルは最後にずっと会いたかったリャナン・シーともう一度再会することができ、さらに彼女を受け入れ満ち足りたように最初に出会ったバラの庭で逝けたのはきっと幸せだったのだろうと思いました。

リャナン・シーが「もう恋人は探さない」「この世が朽ちるまでジョエルがまた来るのを待っている」と言いましたが、リャナン・シーの理を逸れてしまうその決意が報われるときはくるのでしょうか。

それにしても今回は妖精も人間も随分と感情が現れる話だと思ったのですが、それに対してエイリアスの第三者的な様子が色濃くでていました。淡々と事実のみを語るし、リャナン・シーの苦しさだったりを推し量ることが出来ないあたり感情が分からないという彼の状態が如実に表れていたと思います。チセに関わることであれば、少しずつ感情を感じる(何だか変な表現ですが)ようになってきているみたいですのでこれからどうなっていくのか気になります。

他にも無理をしすぎたチセが妖精の国で静養したり、冬至の準備をする穏やかな日常の話、シルキー(絹女給)がシルキーになった経緯等ありましたが、私はリャナン・シーとジョエルの話の余韻が続いています。

 

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