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漫画感想『鋼の錬金術師(1)』 荒川弘(著)

Comic Review

書籍情報

作品名:鋼の錬金術師
巻数:1巻
著者:荒川弘
出版社:スクウェア・エニックス
発売日:2002/1/22

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2017/12に実写映画化されるとCMをみて改めて読み返してみましたが、やっぱりものすごく面白かったです。というか、1巻はもう15年前に発売されたんですね。時の流れって怖い。。。

 

シリアスだけどコミカル

1巻1話から救いがない話で始まるのですがシリアスなテーマでも重くなりすぎないようにちょっとコミカルなシーンを織り交ぜているのがうまいなぁと思います。兄のエドワードが鋼の義肢で弟が中身空っぽの鎧という普通でない出で立ち理由も冒頭で明らかになったのも『この漫画すごいかも!?』とまんまと掴まれます。ですが、読者に知らせるためのは分かりますがコ―ネロ教主(敵)の前で堂々と「人体錬成しちゃった」宣言は錬金術師の禁忌なのにいいのかなと思いました(笑)

神の鉄槌は誰に落ちたのか

盲目的にレト教に縋らなければ生きていけなかったロゼの気持ちもエルリック兄弟、特にエドが彼女にシビアな態度をとる理由も第三者の目から見るのでよく分かります。私個人は、縋った相手が救いを求める人を食い物にしていたりそれを信じるにあたり他人に犠牲を払わせない(物理的にも精神的にも)ことが大前提ですが、例え心のどこかでおかしいなと思いながらも立ち直るまで何かに縋るのは無理もないことだと割と肯定的な意見です。

この前提から大幅に外れたレト教も信者を駒と使うことしか考えていない教主の本性を知っても死んだ恋人に会えるかも、という一縷の望みに縋った時のロゼも全く理解できませんでしたし、むしろ嫌悪しました。

全てが白日の下にさらされ縋るものがなくなったロゼへのエドの厳しい一言は、考えることを止めてしまっていたロゼへの鉄槌だなと思います。彼女がこれからどうするのか、それは分かりません。縋ることをやめるのは自分自身で決めないと意味ないので。

当初はさらっと読み飛ばしていた気がしますが

なぜ、めぼしい観光地もない東の果ての街(ユースウェル炭鉱)までエルリック兄弟が出かけていたのか、過激派「青の団」に人質にされるまでエドは眠り込んでいたのかがマスタング大佐との何気ない会話から判明するわけですが、エルリック兄弟たちの並々ならぬ思いが伝わります。特に眠り込んでいた理由は手書きで「昨日も徹夜しちゃった」とさらっと言っていますがこれも重くなりすぎないような工夫なのでしょうか。改めて読み返すと新しい気付きもあって面白いですね。

 

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